あなたの子どもが感情的になったとしたら、日課が崩された可能性は高いでしょう。人はそれぞれ予期していることがあり、思った通りにならないと大人でもがっかりします。日課は幼い子どもにとって大切です。彼らの世界の要になっているとも言えるでしょう。日課は子どもの自信への鍵なのです。
全豪保育認定評議会の文書「子ども優先」の原理第27にはこういう記述があります。
「食事・トイレ・休息・午睡などの日課は、時間という概念がまだ理解できない子どもに安心感を与えます。日課は1日を大まかな時間で区切り、その日に起こる他のことの基点となり、これは子どもの自信と信頼を築くのに大切です。」
なるほど。では次にどんな質問をすべきでしょう。
「もし日課が本当に子どもの自信への鍵なのであれば、それについて理解すべき大事なことは何ですか?」
よくぞ訊いてくれました。
家庭での子どもの日課が年齢相応だと想定して、一番大切なのはこれでしょう。
子どもが自己管理できる日課であればあるほど良い。
昔は大人が子どものことを全て 決めていました。未だにそうしている方もいるかもしれませんが、子どもが自信を持つにはある程度の自主性が必要だと一般的に考えられています。子どもは自分で選択するべきですが、やはりここもバランスが必要です。子どもの選択によって物事がうまくいかない場合には、状況を元に戻せるような選択肢も与えてあげましょう。つまりどういうことかというと、子どもの選択肢がその場に適切でない場合は、本人が 自信損失しないよう話し合うことが大事だということです。
子どもの自信への道
日課が大切な理由として、子どもの自立力を向上させ更なる成長を促すことが挙げられます。自立力というのは子どもが自分自身の生活を助ける能力です。これが自立に繋がります。同じことや出来事の繰り返しで、大人の助けなしで心身ともに向上することができ、徐々に自立することができるのです。これが自信の基盤となります。
日課は子どもの身体的及び精神的な需要に見合うものでなければいけません。もし1人以上の子どもをお持ちなら、性格や年齢差により需要が異なると思われます。すると子どもみんなに同じ日課を当てはめるのは間違いだということはお分かりでしょう。彼らが双子でない限り!
理由を説明する
これは新しい日課を導入する方法です。必ず理由を説明する。「水曜日はパパが早くお家に帰ってくるから、幼稚園の後に公園で遊べるよ。」子どもは(そして大人も!)何かができる又はできない理由が分かれば受け入れやすくなります。子どもがまだ幼くて言葉を完全に理解できなくても、声のトーンは理解でき、その裏の感情も感じ取ることはできるので、この習慣を始めるのに早すぎることはありません。子どもの自信というのは早い時期から潜在意識下で積み上げられていくことを覚えておきましょう。
日課全部について毎回説明する必要はありません。できるときにしてあげれば充分です。子どもがとても興味を持っているときに説明するのが一番でしょう。「なんでそうするの?」などと聞いてくるでしょう。大人の方も心構えが必要です。なぜ日課が変わるのか出来る限り子どもに説明してあげられるようにしましょう。
もう一つ子どもの自信を高める方法は参加してもらうことです。誰もが仲間に加わりたいと思います。子どもにも選択肢を与え、それを日課に加えるのもいいかもしれません。
最後に、親は直感で子どもの日課というのは自身のリズムや時間感覚に合ったものが理想的だと思われますが、実際は常にそうなるとも限りません。日課が子どもの睡眠・食事を満たす年齢相応なものであるか定期的に確認するのがよいでしょう。